「あれ、タントの4WDって、ジャッキはどこにかければいいんだろう?」
冬用タイヤへの交換やパンク時など、自分でタイヤを外そうとしたとき、ジャッキをどこに掛ければいいのか迷いますよね。
タント4WDのジャッキポイントは、「4WDだからこの場所」と一括りにはできません。
現行タントでは2WDがLA650S、4WDがLA660S。先代では2WDがLA600S、4WDがLA610Sとなっており、まずは自分のタントの型式を確認することが大切です。
さらに、タイヤ交換などで使用するジャッキと、フロア/ガレージジャッキでは確認すべきセット位置が同じとは限りません。
4WDだからといってリアデフや「頑丈そうに見える場所」へ自己判断でジャッキを掛けず、型式と使用するジャッキに合わせて、ダイハツの取扱説明書で指定された位置を確認してください。
この記事では、現行4WDのLA660Sと先代4WDのLA610Sを中心に、ジャッキポイントを整理します。
この記事でわかること
- LA660S・LA610Sで確認すべきジャッキポイント
- 通常のジャッキとフロア/ガレージジャッキの指定位置の違い
- リジッドラック(ウマ)を自己判断で掛けてはいけない理由
- 一部LA610Sで確認しておきたい車載ジャッキのサービスキャンペーン
- 冬タイヤ交換時に確認したい安全上の注意点
まずは愛車の型式を確認し、「自分のタントで、今使おうとしているジャッキはどこに掛けるのか」を順番に確認していきましょう。
結論|タント4WDは型式とジャッキの種類を確認して指定位置へ掛ける
タント4WDをジャッキアップするときは、型式と使用するジャッキの種類を確認し、ダイハツが指定している位置へ正しくセットしてください。
特に確認したいのは、
- 現行4WDのLA660Sなのか
- 先代4WDのLA610Sなのか
- タイヤ交換などで使うジャッキなのか
- フロア/ガレージジャッキなのか
- リジッドラック(ウマ)を使用するのか
という点です。
タイヤ交換などで使用するジャッキは車体側面の指定位置へ掛けますが、ガレージジャッキやリジッドラックには別のセット位置が指定されている場合があります。
先代LA610Sを含む旧型タントの公式取扱説明書でも、4WD車のガレージジャッキやリジッドラックのセット位置が図で案内されています。
「サイドのジャッキポイントが分かれば、どのジャッキでも同じ場所を使える」とは考えないようにしましょう。
また、タイヤ交換用のジャッキを別途用意する場合は、
- 最大荷重
- 最低位・最高位
- ジャッキ皿の形状
- メーカー指定位置へ正しくセットできるか
を確認してください。
単純に「1.5tだから大丈夫」「軽自動車用だから使える」と耐荷重だけで判断せず、愛車と使用するジャッキの適合条件まで確認することが大切です。
取扱説明書が手元にない場合は、ダイハツ公式サイトの車両取扱説明書から確認できます。
次に、自分のタントがLA660S・LA610Sのどちらなのかを確認していきましょう。
まずタント4WDの型式を確認|LA660SとLA610S
タント4WDのジャッキポイントを確認する前に、まず愛車の型式を確認しましょう。
タントは世代や駆動方式によって型式が異なり、4WDでは主に現行型のLA660Sと先代型のLA610Sがあります。
主な型式は以下のとおりです。
| 世代 | 2WD | 4WD |
|---|---|---|
| 現行型 | LA650S | LA660S |
| 先代型 | LA600S | LA610S |
同じタントでも、2WDと4WD、現行型と先代型では下回りの構造や取扱説明書の内容が同じとは限りません。
検索で見つけた別型式の情報をそのまま使わず、自分のタントの型式に対応した取扱説明書でジャッキセット位置を確認してください。
型式は車検証などで確認できます。
現行タント4WDはLA660S
現行タントでは、2WDがLA650S、4WDがLA660Sです。
「LA650S ジャッキアップポイント」と検索して情報を見つけても、愛車が4WDのLA660Sなら、そのまま同じ位置だと判断しないでください。
特にガレージジャッキを使用する場合は、ダイハツ公式取扱説明書で4WD車として指定されているセット位置を確認します。
また、現行タントでは、ジャッキ・ジャッキハンドル・ホイールナットレンチが標準装備されていない仕様があります。
別途ジャッキを用意する場合も、取扱説明書に記載されたセット位置と、使用するジャッキの適合条件を確認してください。
先代タント4WDはLA610S
先代タントでは、2WDがLA600S、4WDがLA610Sです。
LA610Sのダイハツ公式取扱説明書では、4WD車について、
- ガレージジャッキのセット位置
- リジッドラックのセット位置
が図で案内されている資料があります。
車体側面のジャッキポイントだけでなく、使用するジャッキや支持方法に合わせて、それぞれの指定位置を確認してください。
また、一部のLA610Sには、車載ジャッキの溝幅に関するサービスキャンペーンがあります。
左前輪側へ車載ジャッキをセットしにくい場合は、無理に押し込まず、後ほど説明するサービスキャンペーンの対象車かどうかも確認してください。
2WDのLA650S/LA600Sと4WDを混同しない
タントのジャッキポイントを検索すると、LA650SやLA600Sなど、2WD車の情報も見つかります。
特にガレージジャッキなどを使用する場合は、2WDと4WDで指定位置が分けられていることがあります。
「同じタントだから」「年式が近いから」と別型式の情報を流用せず、車検証などで型式を確認したうえで、その型式・年式に対応する取扱説明書を確認してください。
型式が確認できたら、次はタイヤ交換などで使用するジャッキのセット位置を確認していきましょう。
タント4WDのジャッキポイントはどこ?
タント4WDでタイヤ交換などを行う場合は、車体側面にあるメーカー指定のジャッキセット位置を使用します。
目印になるのは、サイドシル付近にある「切り欠き」です。
「タントならこの辺だろう」と感覚で決めず、自分の型式に対応した取扱説明書の図と実車を見比べて確認してください。
前輪側のジャッキセット位置
前輪を交換するときは、前輪付近の車体側面にあるメーカー指定のジャッキセット位置を使用します。
サイドシルにある切り欠きを確認し、取扱説明書で示された位置にジャッキを正しく合わせてください。
「切り欠きが見えたから、その近くならどこでもよい」というわけではありません。
ジャッキの受け部分が指定位置からずれた状態で持ち上げると、車体を傷めたり、ジャッキが不安定になったりするおそれがあります。
後輪側のジャッキセット位置
後輪を交換するときも、後輪付近の車体側面にあるメーカー指定のジャッキセット位置へジャッキをセットします。
4WD車の後ろ側にはデフやプロペラシャフトなどがありますが、「4WDだからリアデフへ掛ければよい」と判断しないでください。
フロア/ガレージジャッキで前後をまとめて持ち上げる場合は別の指定位置があるため、次のH2で分けて説明します。
切り欠きと切り欠きの間に正しく掛ける
ダイハツの取扱説明書では、切り欠きと切り欠きの間へジャッキを正しくセットするよう案内されています。
ジャッキを掛ける前に車体側面を確認し、切り欠きの位置を目で確かめてください。
また、指定位置に、
- 著しいサビ
- 変形
- 損傷
がある場合は、そのままジャッキを掛けないでください。
雪国で使用されてきた車両では融雪剤などの影響を受けている可能性もありますが、タントだから特別に腐食しやすいという意味ではありません。
指定位置に明らかな異常がある場合は、無理に作業せずダイハツ販売店や整備工場へ確認を依頼しましょう。
別途用意したジャッキや純正用品のジャッキを使用する場合も、取扱説明書に示されたセット位置と、そのジャッキの使用方法の両方を確認してください。
取扱説明書が手元にない場合は、ダイハツ公式サイトから確認できます。
ここまで説明したのは、タイヤ交換などで使用するジャッキのセット位置です。
フロア/ガレージジャッキで車体中央側から持ち上げる場合は、同じ位置を使うとは限りません。
フロア/ガレージジャッキは車載ジャッキと位置が違う
タント4WDをフロア/ガレージジャッキで持ち上げる場合は、タイヤ交換などで使用する側面のジャッキセット位置と同じ場所を使うとは限りません。
ダイハツの取扱説明書では、ガレージジャッキを使う場合のセット位置が別に案内されています。
「車載ジャッキと同じ場所」「車体中央の頑丈そうな場所」「4WDだからデフ」と自己判断せず、愛車の型式・年式に対応した取扱説明書を確認してください。
車載ジャッキ位置へセンタージャッキを代用しない
タイヤ交換などで一輪を持ち上げるジャッキと、車両前側・後側から持ち上げるガレージジャッキでは使い方が異なります。
側面のジャッキポイントを、そのままセンタージャッキの位置として流用しないでください。
反対に、ガレージジャッキの指定位置を通常のジャッキ位置として使うのも避けましょう。
ガレージジャッキを使用するときは、車両側の指定位置だけでなく、ジャッキに付属する取扱説明書も確認してください。
LA610S世代には4WD専用ガレージジャッキ位置が公式指定されている
先代4WDのLA610Sでは、ダイハツが公開している2017年・2018年のタント取扱説明書に、
- 車両前側ガレージジャッキセット位置
- 車両後側ガレージジャッキセット位置
- 車両前側リジッドラックセット位置
- 車両後側リジッドラックセット位置
が図で示されています。
「4WDだからリアデフへジャッキを掛ける」と覚えるのではなく、公式の図で4WD車用として示されている位置を確認してください。
また、2017年・2018年版の取扱説明書では、ラジエーターサポートについてジャッキアップ不可とも明記されています。
「金属製で頑丈そうに見えるから」という理由だけで、周辺部品へジャッキを掛けるのは避けましょう。
LA610Sに乗っている場合は、年式に合った取扱説明書を確認してください。
LA660Sは最新の取扱説明書でガレージジャッキ位置を確認する
現行4WDのLA660Sでガレージジャッキを使用する場合も、ダイハツ公式の取扱説明書で指定位置を確認してください。
タントの取扱説明書では、ガレージジャッキを使用する際のフロント側・リヤ側のセット位置が図で示されています。
特に4WD車では、2WD車と同じ位置とは限りません。
LA650S(2WD)の作業写真や整備記録を見つけても、「同じタントだからLA660Sも同じ場所で大丈夫」と判断するのは避けましょう。
ダイハツ公式サイトでは、現在タント/タントファンクロスの2026年8月以降の取扱説明書が公開されています。
実際に作業するときは、最新の取扱説明書に掲載されている図と実車を見比べて確認してください。
リジッドラックにも指定されたセット位置がある
ジャッキアップした車両を支えるリジッドラック(ウマ)も、「ジャッキの近くにある頑丈そうな場所」へ置けばよいわけではありません。
LA610Sの公式取扱説明書では、4WD車について前側・後側それぞれのリジッドラックセット位置が図で示されています。
また、ガレージジャッキのセット位置が分かっていても、その周辺をそのままリジッドラックの支持位置として使えるとは限りません。
LA660Sなど、取扱説明書を確認してもリジッドラックの指定位置が分からない場合は、自己判断で設置せず、ダイハツ販売店や整備工場へ確認しましょう。
車載ジャッキを掛ける位置
ガレージジャッキを掛ける位置
リジッドラックで車体を支える位置
は、それぞれ分けて確認することが大切です。
4WDだからリアデフへ掛けてよいとは限らない
タント4WDのジャッキポイントを調べていると、「4WDならリアデフにジャッキを掛ければいい」という情報を見かけることがあります。
しかし、「4WD車=リアデフへ掛ける」と部品名だけで判断するのは避けてください。
先代LA610Sでは、4WD車の車両後側ガレージジャッキセット位置が公式取扱説明書に図で指定されています。
自分の型式に対応する取扱説明書の図と実車を照らし合わせ、ダイハツが指定した位置へジャッキをセットすることが基本です。
デフ・プロペラシャフトなどへ自己判断で掛けない
4WD車の下回りには、
- デフ
- プロペラシャフト
- サスペンション部品
- 各種配管
などがあります。
下から見ると頑丈そうに見える部分もありますが、ジャッキアップするために設計された位置とは限りません。
指定されていない部分へジャッキを掛けると、部品の変形や損傷、ジャッキのずれにつながるおそれがあります。
部品の名称や見た目ではなく、メーカーが指定しているセット位置を基準にしましょう。
部品名ではなくメーカー指定位置を基準にする
「リアデフなら掛けてよい」「デフには絶対に掛けてはいけない」と、部品名だけで判断するのも適切ではありません。
型式や世代によって、メーカーが指定しているガレージジャッキのセット位置が異なる場合があります。
特にLA610Sでは、4WD車用の車両後側ガレージジャッキセット位置が、ダイハツ公式取扱説明書に図で示されています。
文章だけで場所を判断せず、自分のタントの型式に対応した取扱説明書の図と愛車の下回りを見比べて確認してください。
2WD用の情報を4WDへ流用しない
同じタントでも、2WDと4WDでは下回りの構造が同じとは限りません。
現行タントでは、
- LA650S:2WD
- LA660S:4WD
先代タントでは、
- LA600S:2WD
- LA610S:4WD
となっています。
特にガレージジャッキのセット位置は、取扱説明書で2WDと4WDを分けて案内している場合があります。
「自分のタント」
「自分の駆動方式」
「使用するジャッキ」
の3つを確認し、別型式の作業例をそのまま流用しないようにしましょう。
公式取扱説明書の図を見ても位置を特定できない場合は、無理にジャッキを掛けず、ダイハツ販売店や整備工場へ確認してください。
LA610Sで車載ジャッキが掛けにくい場合はサービスキャンペーンも確認
先代4WDのLA610Sで、「左前輪側だけ、車載ジャッキがうまく掛からない」という場合は、ダイハツが実施したサービスキャンペーンも確認してください。
ダイハツは2014年2月10日、一部のLA600S・LA610Sについて、車載ジャッキの溝幅寸法が不適切なため、左前輪部のジャッキアップポイントへセットしにくい場合があるとしてサービスキャンペーンを実施しています。
対象車両は、車載ジャッキを対策品へ交換する内容です。
そのため、
- 左前輪側だけジャッキが入りにくい
- 切り欠きの位置は合っているのにうまくセットできない
- ジャッキの溝幅と車体側が合わないように感じる
といった場合は、無理に押し込んだり、別の場所へ掛けたりしないでください。
左前輪だけ掛けにくい場合に確認する
「自分がジャッキポイントを間違えているのかな?」
と思うかもしれませんが、一部車両では車載ジャッキ側が原因となっている可能性があります。
ただし、LA610Sならすべて該当するわけではありません。
ダイハツ公式で案内されているLA610Sの対象車台番号範囲は、
LA610S-0000063~LA610S-0007260
製作期間は、
2013年9月27日~2013年12月25日
です。
なお、ダイハツ公式では、この車台番号範囲内でも対象にならない車両が含まれる場合があると案内しています。
車台番号が範囲内だからといって、自分だけで対象車と断定しないでください。
車台番号から対象を確認する
サービスキャンペーンの対象か確認するときは、型式だけでなく車台番号まで確認してください。
車台番号は車検証などで確認できます。
愛車がLA610Sで対象範囲に入っている場合は、ダイハツ公式のサービスキャンペーン情報を確認したうえで、最寄りのダイハツ販売店へ問い合わせるのが確実です。
ダイハツ公式|タントのサービスキャンペーンについて(2014年2月10日)
購入した時期と製作期間は同じとは限らないため、「2014年に買ったから対象」「2014年より後に買ったから対象外」とは判断しないようにしてください。
対象ならダイハツ販売店へ相談する
サービスキャンペーンの対象車で未対応の場合は、ダイハツ販売店へ相談してください。
左前輪側へうまくジャッキが掛からない状態で、
- 力を入れて無理に押し込む
- 指定位置からずらして掛ける
- 溝が合わないまま持ち上げる
といった作業は避けましょう。
このサービスキャンペーンは一部のLA600S・LA610Sが対象です。
「対象となる車台番号か」「対策が実施済みか」を確認したうえで判断してください。
タント4WDをジャッキアップする前の安全確認
ジャッキポイントの位置が分かっても、作業する場所や車両の状態が適切でなければ安全にジャッキアップできません。
作業を始める前に、次のポイントを確認してください。
【ジャッキアップ前に確認したい安全ポイント】
| 確認項目 | 内容・注意点 |
|---|---|
| 硬く平らな場所で作業する |
|
| エンジンを停止する |
|
| シフトを「P」にしてパーキングブレーキをかける |
|
| 輪止めを使用する |
|
| 車内に人を乗せたまま作業しない |
|
| 指定位置へ正しくジャッキを掛ける |
|
| 必要以上に車体を持ち上げない |
|
硬く平らな場所で作業する
ジャッキアップする場所は、硬く平らで安定した地面を選んでください。
坂道や傾斜した場所、砂利や土などの柔らかい地面では、ジャッキが傾いたり沈んだりするおそれがあります。
「少し傾いているだけだから大丈夫だろう」と無理に作業せず、安全な場所へ移動してから行いましょう。
Pレンジ・パーキングブレーキを確認する
作業前にエンジンを停止し、シフト位置を「P」にしてください。
そのうえで、パーキングブレーキを確実にかけます。
ジャッキアップ中に車両が動くと、ジャッキがずれたり外れたりする危険があります。
輪止めを使用する
車両が動くのを防ぐため、輪止めも使用してください。
輪止めをどのタイヤへ設置するかについても、愛車の取扱説明書に記載された方法を優先します。
石や木片など、不安定な物を適当に代用するのは避けましょう。
車内に人を乗せたまま作業しない
ジャッキアップ中は、車内に人を乗せたままにしないでください。
乗員が動いたり乗り降りしたりすると、持ち上げた車体のバランスが変化する可能性があります。
作業を始める前に、全員が車外へ出ていることを確認してください。
必要以上に車体を持ち上げない
タイヤ交換だからといって、車体を必要以上に高く持ち上げる必要はありません。
ダイハツの取扱説明書でも、ジャッキ使用時は必要以上に車体を持ち上げないよう注意されています。
また、ジャッキで車両を支えた状態では、車の下へ身体を入れないでください。
ジャッキアップ中に、
- 車体が傾く
- ジャッキが斜めになる
- 異音がする
- 指定位置からずれているように見える
と感じた場合は、そのまま作業を続けず、ジャッキの位置や作業場所を確認しましょう。
ジャッキアップ中にやってはいけないこと
ジャッキポイントが分かっていても、作業方法を誤ると車体の損傷や事故につながる可能性があります。
特に、「たぶんここで大丈夫」という自己判断は避けてください。
指定位置以外へジャッキを掛ける
車体の下には太い金属部品や平らに見える部分がありますが、見た目が頑丈だからといって、車両を持ち上げるために設計された場所とは限りません。
使用するジャッキに応じて、その型式のダイハツ公式取扱説明書に示されたセット位置を使用してください。
ジャッキだけで支えた車の下へ入る
ジャッキだけで車体を持ち上げた状態で、車の下へ身体を入れないでください。
ジャッキが外れたり、車両が動いたりした場合、重大な事故につながります。
下回りの点検や整備など、車の下へ入る必要がある作業は、適切な設備や支持方法を使用できる整備工場などへ任せる方が安全です。
ジャッキアップしたままエンジンを始動する
ジャッキアップした状態でエンジンを始動しないでください。
エンジン始動による振動や操作ミスによって、車両が不安定になる可能性があります。
作業がすべて終わり、車両を地面へ戻してから始動してください。
不安定な地面で作業する
坂道や砂利道、柔らかい地面などではジャッキアップしないでください。
特に冬タイヤへ交換する時期は、
- 雪が残っている
- 路面が凍っている
- 濡れている
といった場合もあります。
作業場所に不安がある場合は、硬く平らで安定した場所へ移動しましょう。
ナットを足で踏んで無理に緩める
ホイールナットが固くて外れないときに、レンチを足で踏んだり、勢いをつけて大きな力を加えたりするのは避けてください。
レンチが外れて転倒したり、ナットやボルトを傷めたりするおそれがあります。
また、ホイールナットが固いからといって、ねじ部へ潤滑剤を安易に使用するのも避けましょう。
ダイハツの取扱説明書では、ホイールナットやボルトのねじ部へオイルやグリースを塗らないよう注意されています。
通常の方法で外せない場合は、無理に作業を続けず、タイヤ店や整備工場などへ相談してください。
支持位置を「頑丈そう」という見た目で決めない
リジッドラック(ウマ)を使用する場合も、車体の見た目だけで支持位置を判断しないでください。
LA610Sでは、4WD車のリジッドラックセット位置がダイハツ公式取扱説明書に図で示されています。
ガレージジャッキのセット位置と、リジッドラックで車体を支える位置が同じとは限りません。
現行4WDのLA660Sについても、取扱説明書などでリジッドラックの指定位置を確認できない場合は、自己判断で設置せず、ダイハツ販売店や整備工場へ確認してください。
冬タイヤへ交換するときは締め付けトルク・空気圧も確認
冬用タイヤへ交換する場合は、ジャッキポイントだけでなく、ホイールナットの締め付けトルクとタイヤの空気圧も忘れずに確認しましょう。
タイヤ交換は、
- 愛車の型式を確認する
- 使用するジャッキに合ったメーカー指定位置を確認する
- 取扱説明書に従ってタイヤを交換する
- ホイールナットを規定トルクで締める
- タイヤの空気圧を確認する
という流れで進めます。
特に冬用タイヤは、長期間保管していたことで空気圧が低下していることもあります。
ジャッキから車体を下ろしたあとも、締め付けトルクと空気圧まで確認してから走行しましょう。
タイヤ取り付け後は規定トルクで締める
ホイールナットは、強く締めれば締めるほど安全というわけではありません。
締め付けが不足するとナットが緩む原因になり、反対に締めすぎてもボルトやナットを傷めるおそれがあります。
車両で指定されている締め付けトルクを確認し、トルクレンチを使用して適切に締め付けてください。
軽自動車のホイールナット締め付けトルクについては、こちらの記事「軽自動車のホイールナット締め付けトルク一覧|車種別の規定値と調べ方」で詳しくまとめています。
なお、ナットが固くて外れない場合や、正しく締め付けできているか不安な場合は、無理に作業を続けずタイヤ店や整備工場へ相談してください。
冬タイヤ装着後は空気圧も確認する
スタッドレスタイヤなど、しばらく保管していたタイヤへ交換した場合は、取り付け後の空気圧も確認してください。
保管している間にもタイヤの空気圧は変化します。
見た目だけでは適正か判断しにくいため、愛車で指定されている空気圧を確認して調整しましょう。
タントの指定空気圧や確認方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
タントのタイヤ空気圧は何kPa?サイズ別適正値と調整方法を解説
タイヤ交換後に、
- 強い振動がある
- 異音がする
- ホイールにガタつきを感じる
- ナットの脱落など明らかな異常がある
場合は、安全な場所へ停止し、無理な走行を避けてください。
自己判断でそのまま走行を続けず、必要に応じてタイヤ店や整備工場、ロードサービスなどへ相談しましょう。
DIYが不安なら無理にジャッキアップしない
ここまでジャッキポイントや安全確認について説明してきましたが、少しでも不安がある場合は、無理に自分で作業する必要はありません。
特に、次のような場合はDIYを中止し、タイヤ店やカー用品店、整備工場、ダイハツ販売店などへ相談してください。
- 取扱説明書を見てもジャッキの指定位置を特定できない
- LA660S/LA610Sなど、自分の型式が分からない
- 使用するジャッキが愛車に適合しているか判断できない
- ジャッキポイントに著しいサビ・変形・損傷がある
- ジャッキを正しい位置へ安定してセットできない
- 車体を上げるとジャッキや車両が傾く
- ホイールナットが固くて外れない
- 硬く平らな作業場所を確保できない
- リジッドラックの指定位置を確認できない
指定位置が分からないまま作業を続けない
一番避けたいのは、「たぶんこの辺だろう」と位置を推測してジャッキを掛けることです。
公式取扱説明書の図を見ても実車のどこを示しているのか分からない場合は、無理に判断せずダイハツ販売店などへ確認してください。
サビ・変形・損傷がある場合も作業しない
ジャッキセット位置に、
- 著しいサビ
- 大きな変形
- 亀裂や損傷
などが見られる場合は、そのままジャッキを掛けないでください。
特に雪国で使用されてきた車両では融雪剤などの影響を受けることもありますが、見た目だけで「まだ大丈夫」と判断するのは難しい場合があります。
不安がある場合は、整備工場やダイハツ販売店で状態を確認してもらいましょう。
ジャッキポイントのサビがあるから、すぐに車を乗り換える必要があるという意味ではありません。
ナットが外れない場合も無理をしない
ホイールナットが通常の方法で緩まない場合は、作業を中止してください。
レンチを足で踏んだり、無理に大きな力を加えたり、ねじ部へ潤滑剤を使用したりして外そうとするのは避けましょう。
固着している場合や、ボルト・ナットの状態に不安がある場合は、専門店へ任せた方が安全です。
店舗へ依頼する場合は工賃も比較する
自分でのタイヤ交換が難しい場合は、
- タイヤ専門店
- カー用品店
- ガソリンスタンド
- 整備工場
- ディーラー
などへ依頼できます。
店舗によってタイヤ交換の工賃や作業内容が異なるため、近くの店舗を比較して決めるとよいでしょう。
タイヤ交換を依頼できる店舗や工賃の違いについては、こちらの記事「軽自動車のタイヤ交換はどこが安い?工賃込み総額を徹底比較」で詳しくまとめています。
DIYで交換できれば工賃を抑えられる場合もありますが、安全に作業できることが大前提です。
タント4WDのジャッキポイントFAQ
タント4WDのジャッキアップで迷いやすいポイントを、Q&A形式でまとめます。
Q. タント4WDのジャッキポイントはどこですか?
A. 愛車の型式と、使用するジャッキの種類を確認してください。
タイヤ交換などで使用するジャッキの場合は、車体側面にあるメーカー指定のジャッキセット位置を使用します。
ダイハツの取扱説明書では、切り欠きと切り欠きの間へジャッキを正しくセットするよう案内されています。
フロア/ガレージジャッキを使用する場合は別のセット位置が指定されているため、混同しないでください。
Q. LA660SとLA610Sのジャッキポイントは同じですか?
A. 同じと決めつけず、それぞれの型式・年式に対応した取扱説明書を確認してください。
現行タントでは、
- LA650S:2WD
- LA660S:4WD
先代タントでは、
- LA600S:2WD
- LA610S:4WD
となっています。
Q. タント4WDはリアデフにジャッキを掛けてもいいですか?
A. 「4WDだからリアデフへ掛ける」と部品名だけで判断しないでください。
LA610Sなど、4WD車用の後側ガレージジャッキセット位置が公式取扱説明書に図示されている世代があります。
取扱説明書の図と実車を照らし合わせて、メーカー指定位置を確認してください。
Q. 4WDは2WDとジャッキポイントが違いますか?
A. ガレージジャッキなどでは、2WDと4WDで位置が分けられている場合があります。
LA650Sの作業例をLA660Sへ、LA600Sの作業例をLA610Sへ、そのまま流用しないでください。
Q. 車載ジャッキとフロアジャッキは同じ場所に掛けますか?
A. 同じとは限りません。
タイヤ交換などで使用するジャッキは車体側面の指定位置へセットしますが、フロア/ガレージジャッキには別のセット位置が指定されています。
なお、現行タントではジャッキ・ジャッキハンドル・ホイールナットレンチが標準装備されていない仕様があります。
Q. リジッドラック(ウマ)はどこに掛けますか?
A. リジッドラックにもメーカー指定のセット位置がある車両・世代があります。
少なくともLA610S世代の4WD車では、公式取扱説明書に前側・後側のリジッドラックセット位置が図示されています。
LA660Sなど、指定位置を確認できない場合は自己判断で設置せず、ダイハツ販売店や整備工場へ確認してください。
Q. LA610Sの左前だけ車載ジャッキが掛けにくいのは故障ですか?
A. 一部のLA600S・LA610Sでは、車載ジャッキの溝幅寸法に関するサービスキャンペーンが実施されています。
対象車では、左前輪部のジャッキアップポイントへセットしにくい場合があるとして、車載ジャッキを対策品へ交換する内容です。
ただし、LA610Sのすべてが対象ではありません。
愛車の車台番号を確認し、ダイハツ公式のサービスキャンペーン情報または販売店で対象か確認してください。
ダイハツ公式|タントのサービスキャンペーンについて(2014年2月10日)
Q. ジャッキアップ中に車の下へ入ってもいいですか?
A. ジャッキだけで支えた状態の車の下へ身体を入れないでください。
タイヤ交換以外の整備などで車体の下へ入る必要がある場合は、適切な設備や支持方法が必要です。
Q. ホイールナットが固いときはレンチを足で踏んでもいいですか?
A. レンチを足で踏んだり、勢いをつけて無理に大きな力を加えたりするのは避けてください。
また、ねじ部へオイルやグリース、潤滑剤を安易に使用しないでください。
通常の方法で外れない場合は、タイヤ店や整備工場へ相談しましょう。
Q. ジャッキアップ中に車体がグラグラしたらどうすればいいですか?
A. そのまま作業を続けないでください。
安全を確保したうえで作業を中止し、
- 地面が硬く平らか
- ジャッキが指定位置へ正しく掛かっているか
- ジャッキが傾いていないか
- 車両が動いていないか
を確認してください。
原因を特定できない場合は、無理に再開せず専門店へ相談しましょう。
Q. タイヤ交換後に異音や強い振動が出たらどうすればいいですか?
A. できるだけ安全な場所へ停車し、無理な走行を続けないでください。
タイヤ店や整備工場、必要に応じてロードサービスへ相談してください。
Q. タント4WDのタイヤ交換を自分でやるのが不安です。
A. 無理にDIYする必要はありません。
特に、
- ジャッキの指定位置を特定できない
- 使用するジャッキが適合するか分からない
- ジャッキポイントにサビや変形がある
- 安全な作業場所を確保できない
- ホイールナットが外れない
といった場合は、タイヤ店やカー用品店、整備工場、ダイハツ販売店などへ依頼してください。
タイヤ交換を依頼できる店舗や工賃については、こちらの記事「軽自動車のタイヤ交換はどこが安い?工賃込み総額を徹底比較」で詳しくまとめています。
まとめ:タント4WDは型式別のメーカー指定位置以外へ掛けない
今回は、タント4WDのジャッキポイントについて、型式やジャッキの種類ごとに確認してきました。
【今回のまとめ】
- 現行タントでは、LA650Sが2WD、LA660Sが4WD。
- 先代タントでは、LA600Sが2WD、LA610Sが4WD。
- タイヤ交換などで使用するジャッキは、車体側面のメーカー指定ジャッキセット位置へ正しく掛ける。
- フロア/ガレージジャッキは、側面のジャッキポイントと同じ位置を使うとは限らない。
- LA610S世代では、4WD車用のガレージジャッキ・リジッドラックのセット位置が公式取扱説明書に図示されている。
- 「4WDだからリアデフ」「頑丈そうだからここ」と部品名や見た目だけで判断しない。
- 一部のLA610Sには、車載ジャッキの溝幅に関するサービスキャンペーンがある。
- 指定位置が分からない、サビや変形がある、ジャッキが安定しない場合は無理に作業しない。
タント4WDのジャッキアップで最も大切なのは、自分のタントの型式と使用するジャッキを確認し、その車両でダイハツが指定している位置を使うことです。
取扱説明書が手元にない場合は、ダイハツ公式サイトから確認できます。
また、冬タイヤへ交換した場合は、ホイールナットの締め付けトルクとタイヤ空気圧も確認しましょう。
タントのタイヤ空気圧は何kPa?サイズ別適正値と調整方法を解説
少しでも、
「この位置で本当に合っているのかな?」
「ジャッキがうまく掛からない」
「車体が傾いている気がする」
と感じたら、そのまま作業を続けないでください。
正しい位置を確認できることと、安全に作業できることの両方がそろってからジャッキアップするようにしましょう。
