大人気のホンダN-BOX。
広々とした室内空間や優れた安全性能で、軽自動車の購入を検討している多くの方にとって魅力的な選択肢ですよね。
しかし、そんなN-BOXを調べているうちに「あれ?新型に車速連動ドアロック機能がないの?」と気づき、不安に感じていませんか?
特に小さなお子様がいるご家庭や、防犯面を重視する方にとって、自動でドアがロックされる機能は「あって当たり前」と感じるかもしれません。
その機能がないことで、購入をためらってしまう方もいらっしゃるでしょう。
この記事を読めば、以下のことがわかります。
この記事でわかること
- ホンダN-BOXに車速連動ドアロックがない具体的な理由
- 機能がないことで生じる不便さと、実際のユーザーの声
- 車速連動ドアロック機能を後付けする方法と、おすすめの製品
- 後付けによるメーカー保証や査定への影響と注意点
この記事が、あなたのN-BOXに対する疑問や不安を解消し、納得のいくクルマ選びの助けとなれば幸いです。
ぜひ最後までお付き合いください。
ホンダN-BOX(JF5/JF6)、車速連動ドアロックがない理由とは?

ホンダ・N-BOX公式
多くのユーザーから支持されるN-BOXですが、なぜ多くの現代の車に標準装備されている「車速連動ドアロック」機能が搭載されていないのでしょうか。
ここでは、その理由と、機能がないことによる具体的な影響について掘り下げていきます。
車速連動ドアロック機能がないことで生じる不便とは
車速連動ドアロックは、車が一定の速度(一般的に時速15km~20km程度)に達すると、全てのドアが自動的に施錠される機能です。
この機能がない場合、主に以下のような不便や不安を感じる可能性があります。
- お子様の誤操作によるドア開閉の不安:走行中に、後部座席の子供が誤ってドアハンドルに触れてしまうリスク。もちろんチャイルドロックを使えば防げますが、毎回設定するのは少し手間かもしれません。
- 信号待ちなど停車時の防犯面の不安:特に都市部や夜間の信号待ちで、外部から不意にドアを開けられるといったカージャックや盗難のリスクに対して、無防備に感じてしまうことがあります。
- 手動ロックの煩わしさ:運転のたびに、発進前に手動でドアロックをかける手間が発生します。うっかりかけ忘れてしまうことも考えられ、常に気にかけておく必要があります。
これらの点は、日々の運転における小さなストレスや、万が一の事態への不安につながる可能性があります。
N-BOX(JF5/JF6)の仕様一覧から機能を確認
2023年10月に発売された最新モデルのN-BOX(型式:JF5/JF6)の公式な仕様を確認してみましょう。
取扱説明書や公式サイトの装備一覧を見ても、「車速連動オートドアロック」に関する記述は見当たりません。
一方で、キーを携帯して車から離れると自動で施錠される「降車時オートドアロック」機能は標準装備されています。
これは駐車時の利便性や防犯性を高める機能ですが、走行中のドアロックとは目的が異なります。
このことから、ホンダは意図的に走行中の自動ロック機能を標準装備としていないことがわかります。
これはN-BOXに限らず、近年のホンダ車(フリード、ヴェゼルなど)に共通する傾向でもあります。
実際のユーザーが感じた運転中の不安や困りごと一覧
SNSやカーレビューサイトでは、N-BOXオーナーから車速連動ドアロック非搭載に関する様々な声が挙がっています。
- 「子供を乗せているので、走り出してすぐに手動でロックするのが習慣になった。でも、たまに忘れてヒヤッとすることがある。」
- 「以前乗っていた車には付いていたので、ないのが不便で仕方ない。信号待ちで横に人が立つと少し緊張する。」
- 「なんでこの価格帯の車に付いていないのか純粋に疑問。安全性に関わる部分だと思うんだけど…。」
- 「妻が主に運転するのですが、防犯面で不安があると言っていたので、後付けを検討している。」
- 「JF3型から乗り換えたけど、やっぱり付いていなかった。ホンダのポリシーなのかな。」
このように、多くのユーザーが不便さや不安を感じており、中には後付けを検討する方も少なくないようです。
N-BOXに車速連動ドアロックを設定しない背景

ホンダ・N-BOX JOY ターボ公式
では、なぜホンダは多くのユーザーが求めるこの機能を、あえて設定しないのでしょうか。
その背景には、安全性に対する独自の考え方や、様々な状況を想定した設計思想があるようです。
走行中の自動ロック機能がない場合の注意事項と安全性
ホンダが車速連動ドアロックを採用しない主な理由の一つとして、「事故や緊急時の安全性確保」が挙げられます。
走行中にドアが自動でロックされていると、万が一の事故が発生した際、外部からの救助活動が遅れる可能性があります。
例えば、意識を失った乗員を車外から助け出そうとしても、ドアがロックされていては迅速な対応ができません。
もちろん、多くの自動ロックシステムには「衝撃感知アンロック機能」が備わっており、一定以上の衝撃を感知すると自動で解錠されるようになっています。
しかし、全ての事故でこの機能が正常に作動するとは限りません。
側面からの軽微な衝突や、水没、電気系統のトラブルなど、状況によっては機能が作動せず、乗員が車内に閉じ込められてしまうリスクをゼロにすることはできないのです。
ホンダは、こうした「万が一の事態」を想定し、乗員の安全な救出を最優先するために、あえて走行中の自動ロック機能を標準装備しないという判断をしていると考えられます。
そのため、N-BOXのオーナーは、以下の点を意識して安全を確保する必要があります。
- 発進前の手動ロックの習慣化:運転席のドアロックボタンで、発進前に全ドアを施錠する習慣をつけましょう。
- チャイルドロックの積極的な活用:小さなお子様を後部座席に乗せる際は、必ずチャイルドロックを設定しましょう。
海外と国内、車種ごとのオートドアロック機能設定事情
車速連動ドアロック機能の搭載状況は、国やメーカー、車種によって様々です。
- 海外(特に欧米):欧米では、カージャックなどの犯罪防止の観点から、多くの車種で標準装備されています。安全性よりも防犯性を重視する文化的な背景があると言えるでしょう。
- 国内:日本では、トヨタや日産、スズキ、ダイハツなど多くのメーカーが軽自動車から上級モデルまで幅広く採用しています。その中で、ホンダのスタンスはやや例外的と見なされることもあります。
- 車種ごとの傾向:一般的に、ファミリー層をターゲットにしたミニバンやSUV、高級車では標準装備されることが多いです。一方で、コストを重視するエントリーモデルの軽自動車などでは、オプション設定や非搭載の場合もあります。
このように、N-BOXが特殊というわけではなく、安全性やコスト、ターゲットユーザー層など、様々な要因を考慮した結果、メーカーごとに異なる仕様が採用されているのが現状です。
車速連動ドアロック機能は後付け可能?自分で取り付けする方法

軽自動車&バイクのある暮らし・イメージ
「ホンダの安全思想は理解できるけど、やっぱり日々の安心のためには機能が欲しい…」
そう考える方も多いでしょう。
N-BOXには、車速連動ドアロック機能を後付けで追加することが可能です。
取り付けも比較的簡単な製品が多く、DIYに挑戦するオーナーも少なくありません。
ここでは、具体的な方法とおすすめの製品について解説します。
JF5/JF6に対応した社外品キット例と取り付け注意点
N-BOX(JF5/JF6)用の車速連動ドアロックキットは、主にカー用品メーカーから「OBD2コネクター接続タイプ」の製品が販売されています。
OBD2コネクターは、運転席の足元付近にある車両診断用のポートで、ここにカプラーを差し込むだけで機能を追加できる手軽さが魅力です。
【商品例】
【取り付け時の注意点】
- 適合確認は必須:必ずご自身のN-BOXの年式・型式(JF5/JF6)に対応している製品かを確認してください。特にモデルチェンジの前後ではコネクターの形状が異なる場合があります。
- OBD2ポートの分岐:ドライブレコーダーやレーダー探知機など、他のOBD2製品を既に使用している場合は、分岐ハーネスが別途必要になります。ただし、分岐による電力不足や機器の干渉には注意が必要です。
- 取り付け場所:OBD2コネクターは足元にあるため、取り付けた製品が運転操作の邪魔にならないよう、配線をしっかりと固定・整理することが重要です。
オートドアロック取り付け作業が不安な場合に依頼できるサービス
「自分で取り付けるのは少し不安…」「配線を傷つけてしまいそうで怖い」という方は、プロに依頼するのが賢明です。
- カー用品店(オートバックス、イエローハットなど):持ち込みでの取り付け作業になるので確認は必須です。また、工賃は作業内容によってことなりますが、一般的に5,000円~10,000円程度が目安です。確実な作業をしてもらえる安心感があります。
- 自動車整備工場:行きつけの整備工場や電装系の修理が得意な工場に相談してみるのも良いでしょう。持ち込みでの取り付けに対応してくれる場合もあります。
- ディーラー:基本的に社外品の取り付けは推奨されませんが、店舗によっては相談に乗ってくれる場合もあります。ただし、工賃は割高になる傾向があり、断られるケースも多いことは理解しておきましょう。
安全に関わる部分ですので、少しでも不安があれば無理せずプロの力を借りることをお勧めします。
車速連動ドアロック後付けによるメーカー保証や査定への影響は?

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社外品を後付けする際に、多くの方が気になるのが「メーカーの新車保証」や「将来の売却時の査定額」への影響です。
大切な愛車だからこそ、知っておきたい重要なポイントを解説します。
ホンダ純正品ではない社外品利用時の注意点を徹底解説
まず大前提として、ホンダからN-BOX用の純正車速連動ドアロックキットは販売されていません。
そのため、後付けは必然的に社外品を利用することになります。
社外品を取り付けた場合、以下の点に注意が必要です。
項目 | 内容 |
---|---|
保証の範囲 | 社外品を取り付けただけではメーカー保証は失効しない。ただし、社外品が原因で不具合が生じた場合、その修理は保証対象外。 |
電気系統への影響 | OBD2ポートは電子制御システムに接続されているため、品質の低い製品や不適切な取り付けはECUや電装品に悪影響を及ぼす可能性がある。走行に支障が出るケースもゼロではない。 |
トラブル時の責任の所在 | トラブルの原因が車両側か社外品かの判断が難しくなる場合がある。点検・修理をスムーズに行うには、信頼性の高い製品選びと確実な取り付けが重要。 |
安全面や利便性向上のためにカスタムする際のポイント
後付けカスタムは、利便性を高める一方でリスクも伴います。
安全にカーライフを楽しむために、以下のポイントを心掛けましょう。
- 信頼できるメーカーの製品を選ぶ:安価すぎる無名メーカーの製品は避け、多くの販売実績や良いレビューがある、信頼性の高いメーカーの製品を選びましょう。
- 説明書を熟読し、正しく取り付ける:DIYで行う場合は、製品の取扱説明書を隅々まで読み、手順を守って作業してください。
- 無理をしない:少しでも作業に不安を感じたら、迷わずプロに依頼しましょう。
- 不具合を感じたらすぐに対処:取り付け後に車の様子がおかしい(警告灯の点灯、アイドリングの不調など)と感じたら、すぐに製品を取り外して専門家に見てもらうことが大切です。
これらの点に注意すれば、査定への影響も最小限に抑えられます。
OBD2接続タイプの簡単なものであれば、査定前に取り外しておくことも可能です。
車速連動ドアロック追加で走行時の安心感はどれほど変わる?

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実際に後付けしたユーザーは、どれほどの変化を感じているのでしょうか。
ここでは、導入後のリアルな声や、注意すべきトラブルについて見ていきましょう。
実際に導入したホンダN-BOXユーザーのレビューを徹底確認
後付けキットを導入した多くのN-BOXユーザーからは、満足度の高い声が寄せられています。
- 「もっと早く付ければよかった!子供を乗せた時の安心感が全然違う。」
- 「時速15kmで『カシャン』とロックされる音が聞こえると、守られている感じがして安心する。信号待ちでの不安がなくなった。」
- 「Pシフトに入れると自動でアンロックされるのが便利。エンジンを切るタイプだと、同乗者が先に降りたい時に不便だったので。」
これらのレビューから、後付けによって日々の運転におけるストレスが軽減され、安心感と利便性が格段に向上することがわかります。
ドアロック追加後に生じるトラブルや予防するための注意事項
一方で、後付けによる軽微なトラブルが報告されることもあります。
- アイドリングストップからの復帰時に再ロックされる:一部の製品では、アイドリングストップからエンジンが再始動する際に、再度ドアがロックされるという挙動を示すことがあります。これは製品の仕様によるもので、故障ではありませんが、気になる方もいるようです。
- 他のOBD2機器との干渉:レーダー探知機など、他の機器と併用した場合に、どちらかまたは両方が正常に作動しなくなるケースがあります。電力不足や信号の干渉が原因と考えられ、高品質な分岐アダプターを使用するか、併用を諦める必要があるかもしれません。
- バッテリーへの負荷:微量ではありますが、常に電力を消費するため、長期間車に乗らない場合やバッテリーが弱っている場合は、バッテリー上がりの一因になる可能性が指摘されています。
これらのトラブルを予防するためには、やはり製品選びが最も重要です。
N-BOX専用設計を謳っている製品や、アイドリングストップ対応、低消費電力を特徴とする製品を選ぶことで、多くのトラブルは回避できるでしょう。
N-BOXユーザー必見!車内安全を高めるその他の便利な自動機能

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車速連動ドアロック機能に注目が集まりがちですが、N-BOXには他にも車内の安全や利便性を高めてくれる優れた機能が備わっています。
これらを理解し、活用することも大切です。
自動ドアロックと併用可能な駐車時のエンジンON/OFFロック機能
N-BOXに標準装備されている「降車時オートドアロック」は非常に便利な機能です。
これは、Hondaスマートキーを携帯した状態で車から離れると、自動的にドアを施錠してくれるものです。
「うっかり鍵を閉め忘れた」というミスを防ぎ、駐車中の盗難リスクを大幅に減らしてくれます。
後付けした「車速連動ドアロック」は走行中の安全・防犯を、標準装備の「降車時オートドアロック」は駐車中の安全・防犯を担います。
この2つを組み合わせることで、N-BOXのセキュリティは格段に向上します。
走行中は自動でロック、車を降りればまた自動でロック。
このシームレスな連携が、日々のカーライフにさらなる安心と快適さをもたらしてくれるでしょう。
まとめ:安全・快適を追求するためにN-BOXでできる選択肢とは?

ホンダ・N-BOX公式
今回は、N-BOX(JF5/JF6)に車速連動ドアロック機能がない理由から、後付けの方法、そしてそれに伴うメリットや注意点まで、詳しく解説してきました。
最後に、この記事の要点をまとめてみましょう。
【今回のまとめ】
- N-BOXに車速連動ドアロックがないのは意図的:ホンダは、事故など万が一の際の救助活動のしやすさを優先し、あえて標準装備としていません。
- 安全性は手動で確保:発進前の手動ロックやチャイルドロックの活用が、メーカーの推奨する安全な乗り方です。
- 後付けで機能追加は可能:OBD2ポートに接続するだけの簡単な社外品キットが多く販売されており、DIYまたはプロへの依頼で取り付けられます。
- 後付けのメリットは大きい:走行中の安心感や防犯性が大きく向上し、多くのユーザーが満足しています。
- 社外品利用には注意が必要:メーカー保証の対象外になるリスクや、製品選びを慎重に行う必要があります。
- 他の機能との組み合わせでさらに快適に:標準装備の「降車時オートドアロック」と併用することで、走行時から駐車時まで、切れ目のない安心を手に入れることができます。
「N-BOX(JF5/JF6)に車速連動ドアロック機能がない」という事実は、一見するとデメリットに感じるかもしれません。
しかし、その背景にはメーカーの安全哲学があり、さらにその不便さは後付けという選択肢で解決することが可能です。
この記事で得た情報を元に、ご自身のライフスタイルや価値観に合った選択をしてください。
後付けするもしないも、どちらも間違いではありません。N-BOXがあなたにとって最高のパートナーとなることを願っています。