いつも快適に乗っている愛車のダイハツ・タント。しかし、ある日突然エンジンがかからなくなってしまったら、誰でも焦ってしまいますよね。
「どうしよう、会社に遅刻する!」
「何か大きな故障だったら…」
と、不安な気持ちでいっぱいになるかもしれません。
でも、安心してください。タントのエンジンがかからない原因は様々ですが、中には自分で簡単に対処できるケースも少なくありません。
この記事を読めば、あなたのタントに何が起きているのか、冷静に原因を突き止め、適切な対応ができるようになります。
この記事でわかること
- タントのエンジンがかからない主な原因と症状
- 自分でできる応急処置と具体的な対処法
- 修理が必要な場合の費用相場と業者の選び方
- エンジントラブルを未然に防ぐための日常点検のコツ
この記事を最後まで読めば、もう突然のエンジントラブルに慌てることはありません。
落ち着いて原因を探り、最適な解決策を見つけましょう。
タントのエンジンがかからない主な原因一覧と症状を徹底解説

ダイハツ・タント公式
タントのエンジンがかからない時、考えられる原因は一つではありません。
キーの不具合といった単純なものから、部品の故障まで多岐にわたります。
まずは、どのような原因が考えられるのか、代表的なものを症状別に見ていきましょう。
多くの場合、「カチカチ」「キュルキュル」といった始動時の音や、メーターパネルの警告灯の状態で、ある程度の原因を推測することができます。
例えば、エンジンをかけようとした時に何の音もせず、室内灯もつかない場合はバッテリー上がりの可能性が高いでしょう。
一方で、ライトはつくのに「カチカチ」と音がするだけなら、セルモーターの不具合が疑われます。
このように、症状と原因には密接な関係があります。
これから、それぞれの原因について、より詳しく特徴的な症状と見分け方を解説していきますので、ご自身のタントの状態と照らし合わせながら読み進めてみてください。
キーやプッシュスタートの不具合でエンジン始動できない場合の特徴
最近のタントは、便利なスマートキー(電子キー)とプッシュスタートボタンでエンジンをかけるのが主流です。
しかし、このシステムが原因でエンジンがかからなくなることも少なくありません。
最も多いのが、スマートキーの電池切れです。電池が消耗すると、車がキーを認識できなくなり、プッシュスタートボタンを押しても全く反応しなくなります。
この場合、メーター内に鍵のマークの警告灯が点滅したり、「キーが見つかりません」といったメッセージが表示されたりすることがあります。
また、スマートキーをスマートフォンや他の電子機器、硬貨などと一緒にポケットに入れていると、電波干渉を起こして正常に作動しないケースもあります。
まずはキーを単体で持ち、ボタンに近づけて再度試してみましょう。それでも反応がなければ、電池切れの可能性を疑ってみるのが良いでしょう。
電池交換は自分でも簡単にできるので、後ほど詳しく解説する方法を試してみてください。
バッテリー上がり・電池切れで車が動かないときの確認方法と判断ポイント
タントのエンジンがかからない原因として、最も一般的で可能性が高いのが「バッテリー上がり」です。
バッテリーはエンジンを始動させるだけでなく、ヘッドライトやカーナビ、室内灯など、車内のあらゆる電装品に電力を供給する重要なパーツです。
バッテリーが上がってしまうと、以下のような症状が現れます。
- プッシュスタートボタンを押しても「カチカチ」という小さな音がするだけ、または全くの無音。
- ヘッドライトがいつもより暗い、または点灯しない。
- 室内灯(ルームランプ)がつかない、もしくは非常に暗い。
- パワーウィンドウの動きが遅い、または動かない。
- クラクションの音が小さい、または鳴らない。
これらの症状が一つでも当てはまれば、バッテリー上がりの可能性が非常に高いと判断できます。
特に、ライトの消し忘れや、長期間車に乗らなかった後、あるいは冬の寒い朝などに起こりやすいトラブルです。
まずはライト類やクラクションが正常に作動するかを確認してみましょう。
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ハンドルロックやドアロックが解除できないときの対処法と注意点
「キーは正常なのに、エンジンがかからない…」
そんな時に意外と見落としがちなのが「ハンドルロック」です。
ハンドルロックは、駐車中にハンドルが動かないように固定する盗難防止機能で、エンジン停止後にハンドルを動かすと作動します。
この機能が作動していると、安全のためにエンジンを始動させることができません。
キーを差し込んでも回らなかったり、プッシュスタートボタンを押しても反応がなかったりします。
特に、前輪が少しでも傾いた状態で駐車すると、タイヤの力がハンドルにかかり、ロックが解除しにくくなることがあります。
【ハンドルロックの解除方法】
- ハンドルを左右どちらかに少しだけ力を入れて回します。
- ハンドルを回したまま、エンジンのプッシュスタートボタンを押す、またはキーを回します。
コツは、ハンドルを「ガチャガチャ」と小刻みに左右に動かしながら操作することです。
力任せにキーを回そうとすると、キーが破損する恐れがあるので注意してください。
この操作で「カチッ」と音がしてロックが外れれば、通常通りエンジンを始動できるはずです。
セルモーターやスターターの故障時に見られる音やランプ表示の症状
バッテリーは問題なさそうなのに、エンジンがかからない場合、次に疑われるのが「セルモーター(スターター)」の故障です。
セルモーターは、エンジンを始動させるために、キーを回した(ボタンを押した)瞬間にモーターの力でクランクシャフトを回転させる重要な部品です。
セルモーターが故障すると、以下のような特有の症状が出ます。
- エンジンをかけようとすると「カチッ」や「カチカチ」というリレー音はするが、エンジンが回る「キュルキュル」音がしない。
- 「ウィーン」や「ギャー」といった、モーターが空回りするような異音がする。
- キーを回しても(ボタンを押しても)全くの無音で反応がない。(バッテリー上がりとの違いは、ライト類が正常に点灯する点)
これらの症状は、セルモーター本体の寿命や、内部のギアの摩耗などが原因で発生します。
この場合、残念ながら自分で修理することは難しいため、専門の業者に修理を依頼する必要があります。
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冬場や冷間時に発生しやすいタントのエンジントラブルとその原因
特に気温がぐっと下がる冬の朝や、寒い地域にお住まいの場合、
「夏場は問題なかったのに、急にエンジンのかかりが悪くなった」
という経験はありませんか?これは、低温によるエンジントラブルの典型的な例です。
主な原因は、バッテリー性能の低下です。バッテリー内部の化学反応は温度に依存するため、気温が低いと性能が落ち、エンジンを始動させるだけの十分な電力を供給できなくなってしまいます。
新品のバッテリーでも、外気温が0℃になると性能は約80%に、-20℃では約50%まで低下すると言われています。
また、エンジンオイルが低温で硬くなることも、エンジンがかかりにくくなる一因です。
オイルが硬いとエンジン内部の抵抗が大きくなり、始動するためにより大きな力が必要になるため、弱ったバッテリーではエンジンを回しきれなくなるのです。
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状況別!タントのエンジンがかからないときの即時対応方法まとめ

軽自動車&バイクのある暮らし・イメージ
さて、ここまでタントのエンジンがかからない主な原因と症状について解説してきました。
ここからは、いよいよ具体的な対処法を見ていきましょう。原因が分かれば、対処法も見えてきます。
バッテリー上がりのように自分で解決できるものもあれば、セルモーターの故障のように専門家の助けが必要なものもあります。
パニックにならず、まずはご自身のタントの状況をよく観察し、これから紹介する方法を一つずつ試してみてください。
もし自分で対処するのが不安な場合や、試してみても解決しない場合は、無理せずロードサービスやディーラー、整備工場に連絡することが大切です。
安全第一で、落ち着いて行動しましょう。
バッテリー交換・ジャンプスタートの正しい手順と必要な工具
バッテリー上がりが原因だと判断した場合、「ジャンプスタート」という方法でエンジンを一時的に始動させることができます。
これには、他の車から電気を分けてもらう方法と、携帯用の「ジャンプスターター」を使う方法があります。
【必要な工具】
- ブースターケーブル(他の車から救援してもらう場合)
- ジャンプスターター(携帯用の始動装置)
【ジャンプスタートの正しい手順(救援車ありの場合)】
- 救援車をタントのバッテリーにケーブルが届く位置まで近づけます。
- 両方の車のエンジンを切り、タントの電装品(ライト、エアコンなど)も全てOFFにします。
- 赤いケーブル(プラス)を、タントのバッテリーのプラス端子に接続します。
- もう一方の赤いケーブルを、救援車のバッテリーのプラス端子に接続します。
- 黒いケーブル(マイナス)を、救援車のバッテリーのマイナス端子に接続します。
- もう一方の黒いケーブルを、タントのエンジン本体の金属部分(エンジンブロックなど)に接続します。※バッテリーのマイナス端子には繋がないでください。
- 救援車のエンジンをかけ、5分ほど待ちます。
- タントのエンジンをかけます。かかったら、接続した時と逆の順番でケーブルを外します。
一度エンジンがかかっても、バッテリーが充電されるまで30分〜1時間はエンジンを切らずに走行しましょう。
▼おすすめジャンプスターター
プッシュスタート車両でエンジンがかからない場合の応急処置ガイド
スマートキー搭載のタントで、
「プッシュスタートボタンを押しても無反応…」
そんな時は、キーの電池切れが濃厚です。しかし、電池がなくてもエンジンをかけられる応急処置の方法があります。
【対処法1:スマートキーでプッシュスタートボタンに触れる】
実は、スマートキーの電池が完全に切れていなくても、微弱な電波は出ています。
- スマートキー本体(ダイハツのロゴマーク側)を、プッシュスタートボタンに直接接触させます。
- ボタンのランプが緑色に点灯したら、いつも通りブレーキペダルを踏みながらボタンを押します。
これでエンジンがかかることが多いです。これは、キー内部のイモビライザーチップと車両側が直接通信する方法です。
【対処法2:内蔵のメカニカルキーを使う】
スマートキーには、緊急用の物理的な鍵(メカニカルキー)が内蔵されています。
- スマートキーの側面にある小さなレバーを操作して、メカニカルキーを引き抜きます。
- 運転席ドアの鍵穴にメカニカルキーを差し込み、ドアロックを解除します。
- 車内に乗り込み、対処法1と同じようにスマートキー本体をプッシュスタートボタンに接触させてエンジンをかけます。
これらの方法でエンジンがかかったら、早めにスマートキーの電池を交換しましょう。
スマートキー電池交換とキー登録解除・再登録のやり方
スマートキーの電池交換は、ディーラーに頼まなくても自分で簡単に行うことができます。
【スマートキーの電池交換手順】
- メカニカルキーをスマートキーから引き抜きます。
- メカニカルキーを抜いた隙間や、キー側面の溝にマイナスドライバーなどを差し込み、てこの原理でカバーを慎重に開けます。
- 中にある古いボタン電池を取り出し、プラス(+)とマイナス(-)の向きを間違えないように新しい電池をセットします。タントのスマートキーでよく使われる電池は「CR2032」という型番です。
- カバーを元通りに閉めれば交換完了です。
【注意点】
電池を交換しても作動しない場合、キーの情報が車両から消えてしまっている可能性があります。
この場合、ディーラーや専門の鍵業者でキーの再登録作業が必要になります。登録解除や再登録は専用の機器が必要なため、自分で行うことはできません。
無理に操作せず、専門家に相談しましょう。
ダイハツ正規ディーラー・自動車整備工場への相談時に伝えるべき情報
自分で対処法を試してもエンジンがかからない場合や、原因が特定できない場合は、専門家に頼るのが最も安全で確実です。JAFなどのロードサービスや、ダイハツのディーラー、いつも利用している整備工場に連絡しましょう。
その際、電話で現在の状況を正確に伝えることで、その後の対応がスムーズになります。
以下の情報を整理して伝えると良いでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
車種と年式 | ダイハツ・タント(〇〇年式) |
現在の症状 |
|
車の場所 | 〇〇(住所や目印になる建物)の駐車場 |
試したこと | ジャンプスタートを試したが始動せず |
これらの情報を伝えることで、電話口の担当者も原因を推測しやすくなり、必要な手配や準備を迅速に進めることができます。
交換修理が必要なケース別!タントの部品・費用相場と修理会社の選び方
バッテリーやセルモーターなど、部品の寿命によって交換が必要になった場合の費用は気になるところですよね。
あくまで目安ですが、タントの代表的な部品の交換費用相場は以下の通りです。
交換部品 | 費用相場(部品代+工賃) |
バッテリー | 8,000円 ~ 30,000円 |
セルモーター | 30,000円 ~ 60,000円 |
オルタネーター(発電機) | 50,000円 ~ 100,000円 |
スパークプラグ | 10,000円 ~ 20,000円 |
スマートキー電池 | 500円 ~ 1,500円 |
費用は、純正品を使うか、社外品やリビルト品(再生品)を使うかによって大きく変動します。
【修理会社の選び方】
- ディーラー: 純正部品で安心感が高いが、費用は割高になる傾向。
- 自動車整備工場: 比較的費用を抑えられ、親身に相談に乗ってくれることが多い。
- カー用品店: バッテリー交換など、簡単な作業なら手軽で早い。
複数の業者から見積もりを取り、修理内容と費用に納得した上で依頼するのがおすすめです。
また、修理だけでなく、今後のメンテナンスや車検の相談もできる信頼できる場所を見つけておくと安心ですね。
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タントのエンジントラブルを予防するための日常点検と使い方のコツ

軽自動車&バイクのある暮らし・イメージ
突然のエンジントラブルは避けたいもの。そのためには、日頃からのちょっとした心がけが大切です。
大きな故障を防ぎ、長く安心してタントに乗り続けるために、以下の点を意識してみましょう。
【日常点検とメンテナンス】
- 定期的なオイル交換
エンジンの潤滑を担うオイルは、車の血液のようなもの。走行距離や期間に応じて定期的に交換しましょう。
- バッテリーの状態をチェック
3年以上同じバッテリーを使っている場合は注意が必要です。ガソリンスタンドやカー用品店で無料点検してもらうのもおすすめです。
- エンジン始動時の音に注意
いつもと違う「キュルキュル」「ガラガラ」といった音がしないか、気にかけてみましょう。
【タントの使い方】
夜間や週末しか乗らない「チョイ乗り」が多い方は、バッテリーが十分に充電されず、寿命を縮める原因になります。
たまには30分以上のドライブを心がけると良いでしょう。
中古・新車購入前にチェックしたいタントの故障リスクと人気サービス活用法
これからタントの購入を検討している方や、今のタントからの乗り換えを考えている方もいるかもしれません。
タントは非常に人気のある車種ですが、購入前に知っておきたいポイントもあります。
中古車を選ぶ際は、特にエンジン周りの状態をしっかりチェックしましょう。
エンジンルームが極端に汚れていないか、オイル漏れの跡はないか、そして最も重要なのが整備記録簿です。
過去にどのようなメンテナンスが行われてきたかを確認することで、その車の状態を把握することができます。
中古車選びの基本的なポイントや注意点については、「後悔しない中古軽自動車の選び方と人気おすすめ車種を徹底解説」の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ:タントのエンジンがかからない原因とベストな対処法を再確認

軽自動車&バイクのある暮らし・イメージ
今回は、ダイハツ・タントのエンジンがかからない時の原因と対処法について、詳しく解説しました。
突然のトラブルは焦ってしまいますが、原因の多くは冷静に対処できるものです。
【今回のまとめ】
- まずは症状を確認: エンジンがかからない時、どんな音がするか、ライトはつくかなど、状況を落ち着いて観察しましょう。
- 自分でできる対処法を試す: バッテリー上がりならジャンプスタート、キーの電池切れなら応急操作や電池交換を試してみましょう。ハンドルロックも意外な落とし穴です。
- 無理は禁物: セルモーターの故障など、専門的な知識や工具が必要な場合は、無理せずプロに連絡することが大切です。
- 予防が一番の対策: 日頃からの点検やメンテナンスが、突然のトラブルを防ぐ最も効果的な方法です。
この記事が、あなたのタントのトラブル解決の一助となれば幸いです。あなたのカーライフが、より快適で安心なものになることを願っています。
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