タントの「レーダー故障」表示の原因は？よくある原因と対処法を徹底解説

タントを運転中、突然メーターパネルに「レーダー故障」という警告が表示されたり、オレンジ色のランプが点灯したりして、ドキッとした経験はありませんか？

「まだ買ったばかりなのに故障？」

「修理代はいくらかかるの？」

「このまま走り続けても大丈夫？」

と、不安が尽きないことでしょう。

特に、毎日の通勤や子供の送り迎えで使っている場合、急に車が使えなくなると困りますよね。

実は、この警告が出る原因は深刻な故障だけではありません。

天候や汚れなど、一時的な要因であることも多いのです。

この記事でわかること

タントの「レーダー故障」が表示される本当の原因と意味
自分ですぐにできる確認方法と対処法
LA600Sなど、特定の型式でよくある故障事例

この記事を読めば、焦らず冷静に対処できるようになります。

警告灯の原因を正しく理解し、愛車との安全なカーライフを取り戻しましょう。

▼関連記事

タントのレーダー停止表示が消えない原因と対処法【14Eにも対応】

Contents

タントのレーダー故障とは？警告ランプ点灯時の基礎知識
- メーターに表示されるレーダー故障コードの意味と見方を確認
- スマートアシストランプやその他の警告灯が点灯する場合のチェック方法
レーダー故障の原因と発生しやすいタイミング・走行距離との関係
- レーダー故障の主な原因：バッテリー・配線・電装部品の劣化
- LA600Sなど、タントの特定車種で多いレーダー故障の事例一覧
ディーラーや整備工場に依頼する前に必要な準備と注意点
- 故障を防ぐためのメンテナンス・点検とおすすめの対策
まとめ：タントのレーダー故障について総まとめ｜早期発見と正しい対応で安全な運転を
- あなたのカーライフをサポートするおすすめサービス

タントのレーダー故障とは？警告ランプ点灯時の基礎知識

ダイハツ・タント公式

タントのメーター内に「レーダー故障」や「スマートアシスト停止」といった警告が出ると、まずは「車が壊れてしまったのではないか」と焦ってしまうものです。

しかし、この警告は必ずしも「車として走行不能」であることを意味するわけではありません。

この警告は、ダイハツの予防安全機能である「スマートアシスト（スマアシ）」が正常に作動しない状態になったことをドライバーに知らせるものです。

つまり、エンジンやブレーキといった「走る・曲がる・止まる」ための基本性能に直接的な異常があるわけではないケースが大半です。

ただし、衝突回避支援ブレーキなどの安全機能がオフになっている状態ですので、いつも以上に慎重な運転が求められます。

警告が表示されると同時に、オレンジ色の警告灯が点灯したり、ブザー音が鳴ったりすることがあります。

これらはドライバーに対して「現在、システムが周囲の状況を監視できていませんよ」という注意喚起を行っているのです。

まずは安全な場所に停車し、状況を整理することが大切です。

慌ててディーラーに駆け込む前に、この警告がどのような状況で出るものなのか、基礎知識を持っておくことで、無駄な出費や時間を防ぐことにもつながります。

メーターに表示されるレーダー故障コードの意味と見方を確認

タントのメーターパネル（マルチインフォメーションディスプレイ）には、車の状態に合わせて様々な情報が表示されます。

「レーダー故障」や「システム故障」と表示された場合、それに付随して特定の警告灯が点灯しているはずです。

まず確認すべきは「スマートアシストOFF表示灯」です。

車と車が衝突しているようなアイコンにOFFの文字がついたオレンジ色のランプです。

これが点灯している場合、システムの機能が停止しています。

診断機を通すことで「C1A11（レーザーレーダー受光部異常）」などの故障コードを確認することができますが、一般のドライバーがメーター上で確認できるのは、「視界不良により停止」なのか、「システム故障により停止」なのかというメッセージの違いです。

「視界不良」であれば、カメラやレーダーが前を見えない状態（汚れや逆光など）を示し、「故障」であればセンサー自体の不具合や通信エラーを示唆しています。

この違いを見極めることが、初期対応の第一歩となります。

スマートアシストランプやその他の警告灯が点灯する場合のチェック方法

スマートアシストランプだけでなく、エンジンチェックランプやABS警告灯など、他のランプも同時に点灯していないかを確認してください。

複数の警告灯が同時に点く場合、それは単なるレーダーの汚れではなく、バッテリー電圧の低下やオルタネーター（発電機）の不調、あるいは車両全体のシステムに関わる配線トラブルの可能性があります。

チェック方法としては、まずフロントガラス上部（スマアシのカメラやレーダーがある場所）を外側から目視します。

ここに汚れ、泥、雪、氷、鳥のフンなどが付着していませんか？

また、ガラスの内側が曇っていたり、シールや吸盤などがセンサーの視界を遮っていたりしないかも確認します。

次に、天候を確認します。

激しい雨、濃霧、西日が強く差し込む逆光の状態では、正常なセンサーでも一時的に機能を停止し、警告灯を点灯させます。

この場合、天候が回復したり、走行方向が変わったりすれば自然と消灯します。

もし、晴天でガラスも綺麗なのに警告灯が消えない場合は、システム自体のトラブルを疑いましょう。

一度エンジンを切り、数分後に再始動してリセットされるかも試してみてください。

▼関連記事

タントのビックリマークの意味は？警告ランプ点灯の原因と安全な対処法まとめ

レーダー故障の原因と発生しやすいタイミング・走行距離との関係

軽自動車＆バイクのある暮らし・イメージ

レーダー故障の表示が出る原因は、大きく分けて「一時的な環境要因」と「車両側の物理的な故障」の2つに分類されます。

そして、これらは走行距離や年数によって発生しやすさが変わってきます。

新車から3年以内の走行距離が少ない車であれば、初期不良を除けば、そのほとんどが環境要因です。

例えば、冬場の雪国での走行中にセンサー部分に雪が付着したり、夏場の激しいゲリラ豪雨でセンサーが前方を認識できなくなったりするケースです。

これらは「故障」というよりも、システムの限界による「機能停止」ですので、状況が改善すれば元に戻ります。

一方で、走行距離が5万キロを超えたり、新車登録から5年以上（2回目の車検以降）経過したりしてくると、物理的な故障のリスクが高まってきます。

車の振動や熱、経年劣化によって電子部品や配線に負荷がかかるためです。

特にタントのような軽自動車は、日常の足として頻繁に使用されることが多く、エンジンのON/OFF回数も多いため、電装系への負担は意外と大きいものです。

保証期間（一般保証は3年6万キロ、特別保証は5年10万キロが目安）が切れたタイミングでトラブルが発生することも珍しくありません。

▼関連記事

軽自動車7年目の車検費用はなぜ高い？相場・内訳・安くするコツ

軽自動車が10万キロ超えたらどうなる？維持費・故障リスク・買い替え目安まとめ

レーダー故障の主な原因：バッテリー・配線・電装部品の劣化

「レーダー故障」と表示されても、実はレーダー本体ではなく、電力供給の不安定さが原因であるケースが意外と多いのをご存知でしょうか。

1. バッテリーの劣化

最近の車は電子制御の塊です。

バッテリーが弱って電圧が不安定になると、各センサーへの電力供給が安定せず、誤信号を出してエラーと判定されることがあります。

特にアイドリングストップ車用のバッテリーは負荷が高いため、定期的な交換をしていないと、冬場の朝一番などで電圧低下によるシステムエラーを引き起こしやすくなります。

2. 配線の接触不良

走行中の振動により、レーダーユニットに繋がるコネクター（カプラー）が緩んだり、配線が被覆内部で断線しかけていたりすることがあります。

3. 電装部品の劣化

スマアシ用のカメラやレーザーレーダー自体の寿命や故障です。

これらは精密機器であり、直射日光による熱や経年劣化で基盤が故障することがあります。

また、フロントガラス交換をした際に、カメラの「エーミング（校正）」作業が不適切だった場合なども原因となり得ます。

LA600Sなど、タントの特定車種で多いレーダー故障の事例一覧

タントの中でも、特に先代モデルである「LA600S / LA610S」（2013年〜2019年頃のモデル）において、レーダー故障の報告がインターネット上や整備工場で多く見られます。

この世代の前期・中期モデルに搭載されている「スマートアシストII」以前のシステムでは、フロントガラス内側ではなく、フロントグリル内やバンパー付近にレーザーレーダーセンサーが設置されているタイプや、ガラス上部の単眼カメラとレーザーレーダーを併用するタイプがあります。

【スマートアシスト系エラーの主な原因まとめ】

原因	説明
ソナーセンサーのエラー	バンパーに埋め込まれた丸型ソナーが、飛び石・接触・衝撃などで故障すると、システム全体のエラーとして警告表示される
レーザーレーダーの内部故障	フロントガラス上部にあるレーダーユニット内部の不具合夏場の高温による熱ダメージや、基盤のハンダ割れなどが原因となり、ユニット交換が必要になるケースがある
カメラ視界不良の誤検知	フロントガラス内側の曇りを防ぐ「防曇ヒーター」の故障により、カメラ視界が不良と判断されエラーが出ることがある