「中古でN-BOXカスタムが欲しいけど、JF3の前期と後期って何が違うの?」
「デザインはどっちが良いんだろう?安全性能に差はある?」
「価格も違うみたいだけど、どっちを買うのがお得なんだろう…」
大人気のホンダ N-BOXカスタムは、中古車市場でも多くの車両が流通していますが、2020年12月のマイナーチェンジを境に「前期型」と「後期型」が存在し、どちらを選べば良いか悩んでしまいますよね。
見た目の違いはなんとなく分かっても、具体的な装備や性能の差まで詳しく知るのは難しいものです。
この記事を読めば、N-BOXカスタムJF3の前期型と後期型の違いがすべて分かります。
この記事でわかること
- 前期型と後期型の具体的な変更点が分かる
- 外装・内装・安全装備・走行性能の進化が理解できる
- 中古車価格の傾向と、あなたに合ったモデルがどちらか分かる
この記事では、ユーザー目線で前期・後期の違いを徹底的に比較・解説します。
最後まで読めば、きっとあなたが選ぶべき一台が見つかり、後悔しないクルマ選びができるはずです。
ホンダN-BOXカスタムJF3 前期・後期の違いを徹底比較

ホンダ・N-BOX(2代目)公式
それでは早速、N-BOXカスタム(JF3)の前期型と後期型、それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
ここでは、まず両モデルの基本的な情報と、マイナーチェンジによってどこが大きく変わったのか、その全体像を把握していきます。
一見すると同じように見えるJF3型ですが、細かく見ていくと、オーナーの満足度を左右する重要な違いがいくつも存在します。
特に後期型では、ユーザーからの要望を反映し、デザインの質感向上や安全装備のアップデートが図られています。
これらの変更点が、あなたのカーライフにどのような影響を与えるのか、じっくり比較検討していきましょう。
N-BOXカスタムJF3前期型・後期型 登場時期と基本仕様の違いは?
まず、基本となる登場時期と型式について整理しておきましょう。
- 前期型: 2017年9月 ~ 2020年12月
- 後期型: 2020年12月 ~ 2023年10月
どちらも2代目N-BOXであり、型式は同じ「JF3(FF車)」または「JF4(4WD車)」です。
プラットフォームやエンジン、トランスミッションといったクルマの骨格となる部分に大きな変更はありません。
そのため、車体のサイズ(全長3,395mm × 全幅1,475mm × 全高1,790mm ※FF車)や、室内の広さといったN-BOX最大の魅力は、前期・後期で共通しています。
どちらを選んでも、軽自動車とは思えない広々とした空間を手に入れることができます。
では、どこが違うのか?その答えは、2020年12月に行われたマイナーチェンジにあります。
このマイナーチェンジによって、主に以下の3つのポイントが大きく進化しました。
- 内外装デザインの変更による質感向上
- 安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」の機能向上
- 快適装備の追加と利便性の向上
基本性能はそのままに、より魅力的で安全なクルマへと熟成されたのが後期型、と言えるでしょう。
前期から後期へ マイナーチェンジで追加された重要な変更点一覧
ここでは、前期型から後期型へのマイナーチェンジで何が変わったのか、主要な変更点を一覧表にまとめました。まずは全体像を掴んでみてください。
項目 | 前期型 (2017年9月~) | 後期型 (2020年12月~) | 変更点のポイント |
フロントグリル | 比較的シンプルなデザイン | 立体的で押し出し感の強いデザインに | 高級感と迫力がアップ |
ヘッドライト | 通常のLEDウインカー | シーケンシャルウインカー採用 | 流れるウインカーで先進的な印象に |
リアガーニッシュ | ボディ同色またはメッキ | ダーククロームメッキに変更 | 引き締まったリアビューを演出 |
ホイール | 切削+ガンメタリック塗装 | 切削+ベルリナブラック塗装 | よりスポーティーで精悍な足元に |
内装加飾 | ピアノブラック、クロームメッキ | ダーククロームメッキ、マルチブラック塗装 | 質感と統一感が向上 |
シート表皮 | トリコットシート | プライムスムース&トリコットコンビシート | 上質で手入れのしやすいシートに |
ホンダセンシング | 衝突軽減ブレーキ(歩行者検知) | 夜間の歩行者検知機能向上 | 夜間の安全性が大幅に向上 |
ホンダセンシング | 後方誤発進抑制機能 | 後方誤発進抑制機能にブレーキ制御追加 | 踏み間違い時の被害を軽減 |
パーキングセンサー | 後方2センサー | 後方4センサーに増設 | 検知範囲が広がり、駐車がより安心に |
快適装備 | - | アレルクリーンプラスシート採用 | アレルギー物質を抑制し、車内を快適に |
その他 | - | オートブレーキホールド機能付き電子制御パーキングブレーキが標準装備に | 渋滞時や信号待ちでの疲労を軽減 |
このように、後期型はデザインのブラッシュアップだけでなく、特に安全性能と快適性が大きく進化していることが分かります。
これらの違いが、実際の使い勝手や満足度にどう影響するのか、次からさらに詳しく掘り下げていきましょう。
外装デザインの変更点を徹底比較!JF3前期・後期モデルの違い

ホンダ・N-BOX(2代目)、N-BOXカスタム(2代目)公式
クルマ選びで最も気になるポイントの一つが「見た目」ですよね。
N-BOXカスタムJF3は、前期型と後期型でエクステリアデザインが大きく変更されており、どちらを選ぶかで印象がガラリと変わります。
ひとことで言えば、「精悍な前期型」から「より高級感と押し出し感を増した後期型」へと進化した、と言えるでしょう。
特にフロントマスクの変更は一目瞭然で、後期型はメッキパーツを多用し、より存在感のあるデザインになりました。
一方で、前期型のスッキリとしたデザインを好む方も少なくありません。
ここでは、フロント、リア、そして細かなパーツに至るまで、詳しく解説していきます。
フロントグリルとヘッドライトのデザイン変更ポイントを詳しく解説
N-BOXカスタムの「顔」とも言えるフロント周りは、前期型と後期型で最も違いが分かりやすい部分です。
フロントグリル
前期型のグリルは、ヘッドライトまで伸びる太いメッキバーと、その下のメッシュ部分で構成された、比較的シンプルなデザインでした。
これも十分に迫力がありますが、後期型ではさらに大胆な変更が加えられています。
後期型のグリルは、上部のメッキバーがより立体的になり、下部までメッキのラインが伸びることで、グリル全体が大きく見えるデザインになりました。
これにより、クルマの「顔」がより大きく、押し出し感の強い、高級感あふれる印象へと変化しています。
ヘッドライト
デザインの変更で最も注目すべきは、後期型に採用された「シーケンシャルターンシグナルランプ(流れるウインカー)」です。
ウインカー作動時に、光が内側から外側へと流れるように点灯するこの機能は、見た目の先進性を一気に高めてくれます。
前期型は通常の点滅タイプなので、ここは大きな差別化ポイントです。このシーケンシャルウインカーに憧れて後期型を選ぶ方も多いのではないでしょうか。
これらの変更により、後期型のフロントマスクは、軽自動車の枠を超えた存在感と上質感を放っています。
リアデザインの違い 前期型から後期型はどこが変わった?
フロントほどの劇的な変化はありませんが、リアデザインも後期型ではより洗練された印象になっています。
パッと見ただけでは気づきにくいかもしれませんが、細かな変更が積み重なり、全体の質感を高めているのが特徴です。
大きな変更点としては、左右のテールランプを繋ぐリアガーニッシュの色です。
前期型ではグレードによってボディ同色やクロームメッキが採用されていましたが、後期型では精悍な印象を与える「ダーククロームメッキ」に統一されました。
このダーククロームメッキは、光の当たり方によって黒っぽくも見え、深みのある輝きを放ちます。
これにより、リアビューがグッと引き締まり、落ち着いた大人の雰囲気を演出しています。
派手さはありませんが、クルマ全体の高級感を高める効果的な変更点と言えるでしょう。
リアのドア・グリル・テールライトなど細部変更点を解説
リア周りの変更点は、リアガーニッシュだけではありません。細かな部分にも手が加えられています。
外装は全体的に後期型の方がより加飾が豪華で、高級感を増す方向で変更されています。
テールライト(リアコンビネーションランプ)
後期型では、テールライトのレンズがスモークタイプに変更されました。
これにより、非点灯時の見た目がよりクールで引き締まった印象になります。
点灯時の視認性は前期型と変わりませんが、細部へのこだわりが感じられるポイントです。
リアバンパー
リアバンパー下部のデザインも変更されています。前期型は比較的シンプルな形状でしたが、後期型ではリフレクター周りの造形が変わり、より立体感のあるデザインになりました。
ホイールデザイン
足元の印象を大きく変えるアルミホイールも、後期型でデザインが一新されています。
前期型はシルバーの切削面とガンメタリック塗装の組み合わせでしたが、後期型ではより黒が強調された「ベルリナブラック塗装」との組み合わせになりました。
これにより、足元が引き締まり、スポーティーな印象が強まっています。
内装(インテリア)の装備・機能 前期JF3と後期JF3の違いを検証

ホンダ・N-BOX(2代目)内装公式
毎日触れる場所だからこそ、内装の質感や使い勝手は非常に重要です。
N-BOXカスタムJF3は、前期型・後期型ともに軽自動車トップクラスの質感を誇りますが、後期型ではさらに快適性と上質さに磨きがかけられています。
大きな変更点としては、シート表皮の変更と、内装加飾の色の変更が挙げられます。
後期型は、より上質で手入れのしやすい素材を採用し、車内の雰囲気をグッと引き締めるカラーコーディネートに変更されました。
ここでは、シートやインパネ周りの質感の違いから、日常の使い勝手に関わる快適装備や収納まで、前期型と後期型のインテリアを徹底的に比較・検証していきます。
前期型より快適性が向上?後期型シートと車内装備の改善点
内装で最も分かりやすい変更点はシートです。
シート表皮
前期型では、しっとりとした手触りの「トリコットシート」が採用されていました。
これも十分に上質なものでしたが、後期型では「プライムスムース&トリコットのコンビシート」へとアップグレードされました。
シートのサイド部分やヘッドレストに採用されている「プライムスムース」は、しなやかで質感の高い合成皮革です。
汚れが拭き取りやすく手入れが簡単なため、小さなお子様がいるご家庭にも嬉しいポイントです。
座面や背もたれの中央部分には従来のトリコット素材が使われており、通気性や座り心地の良さも両立しています。
内装加飾
インパネやドア周りの加飾パネルの色も変更されています。
前期型では光沢のあるピアノブラックやクロームメッキが多用されていましたが、後期型では助手席インパネガーニッシュやステアリング周りに、外装と同じく「ダーククロームメッキ調」や「マルチブラック塗装」といった、落ち着いた色味の加飾が採用されました。
これにより、車内全体のギラギラ感が抑えられ、統一感のあるシックで上質な空間になっています。
快適装備&収納スペースの使いやすさ改善点を比較
後期型では、目に見える質感向上だけでなく、日々のドライブを快適にするための装備も充実しています。
収納スペースに関しては、前期型から後期型で大きなレイアウト変更はありません。
N-BOXが誇る豊富な収納は前期型でも十分に備わっていますので、ご安心ください。
アレルクリーンプラスシートの採用
後期型から、シート表皮に「アレルクリーンプラスシート」が標準装備されました。
これは、シートに付着したダニやスギ花粉などのアレルゲン物質を不活性化させる効果がある素材です。
アレルギーが気になる方や、小さなお子様を乗せる機会が多い方にとっては、非常に心強い装備と言えるでしょう。
オートブレーキホールド機能付き電子制御パーキングブレーキ
前期型では一部グレードにメーカーオプション設定だった「オートブレーキホールド機能付き電子制御パーキングブレーキ」が、後期型では全車標準装備となりました。
信号待ちなどでブレーキペダルから足を離しても停車状態を維持してくれるこの機能は、渋滞時や街中での運転の疲労を大幅に軽減してくれます。
一度使うと手放せなくなるほど便利な機能であり、これが標準で付いてくるのは後期型の大きなメリットです。
安全装備・ホンダセンシング 前期型と後期型で性能が進化したポイント

軽自動車&バイクのある暮らし・イメージ
大切な人を乗せるクルマだからこそ、安全性能は絶対に妥協したくないポイントですよね。
N-BOXカスタムJF3は、前期型から先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を全車標準装備していますが、後期型ではその機能がさらに進化しています。
特に、これまで苦手とされていた「夜間の歩行者検知」の精度が向上し、駐車時に役立つ「パーキングセンサー」の性能もアップグレードされました。
これらの進化は、万が一の事故を未然に防ぎ、日々の運転の安心感を大きく高めてくれます。
ここでは、前期型と後期型でホンダセンシングの性能が具体的にどう違うのか、そしてその進化が実際の運転シーンでどのように役立つのかを、分かりやすく解説していきます。
歩行者検知・フロントクリアランスソナーはどう違うのか?
まず、ホンダセンシングの中核をなす「衝突軽減ブレーキ(CMBS)」の進化についてです。
この機能は、前方の車両や歩行者を検知し、衝突の危険がある場合に音と表示で警告、さらに自動でブレーキをかけて衝突回避や被害軽減をサポートするものです。
前期型でも歩行者の検知は可能でしたが、後期型ではカメラの性能向上などにより、街灯のない夜道など、暗い場所での歩行者検知能力が向上しました。
仕事帰りや夜間のドライブなど、視界が悪くなる状況での安心感が大きく違ってきます。
フロントのクリアランスソナー(パーキングセンサー)については、前期型・後期型ともに前方に4つ装備されており、基本的な性能に差はありません。
壁や障害物への接近を音で知らせてくれる、駐車時や狭い道で役立つ機能です。
後部クリアランスソナーが2個から4個に進化した効果を解説
後期型の安全性能における大きな進化点が、後方のパーキングセンサー(クリアランスソナー)の数が2個から4個に増えたことです。
前期型では、後方センサーはリアバンパーの中央付近に2個だけでした。
これでも後方の障害物を検知することはできましたが、バンパーの角(コーナー)部分は検知範囲外となっていました。
そのため、バックで駐車する際に、斜め後ろにあるポールや壁の角に気づかず、ヒヤッとした経験がある方もいるかもしれません。
それに対して後期型では、リアバンパーの左右コーナー部分にもセンサーが追加され、合計4個になりました。
これにより、検知範囲が後方全体に広がり、これまで死角となっていた斜め後ろの障害物も検知できるようになったのです。
この進化により、スーパーの駐車場など、隣のクルマとの間隔が狭い場所での車庫入れや、縦列駐車の際の安心感が格段に向上しました。
運転が苦手な方や、駐車に自信がない方にとっては、非常に価値のあるアップデートと言えるでしょう。
後期型に追加されたリアクリアランスソナー4個搭載の効果とは?
後方センサーが4個になったことの恩恵は、駐車時だけではありません。ホンダセンシングの「後方誤発進抑制機能」も、このセンサーの進化によって性能が向上しています。
この機能は、停車時や約10km/h以下での後退時に、ほぼ真後ろの近距離に障害物があるにもかかわらず、アクセルペダルを強く踏み込んだ場合に、エンジン出力を抑制して急な後退を防止するものです。
前期型では、この「出力抑制」のみでしたが、後期型ではセンサーが4個になったことで障害物検知の精度が向上し、さらに「ブレーキ制御」が追加されました。
つまり、アクセルの踏み間違いを検知した場合、出力抑制に加えて自動でブレーキがかかるようになったのです。
これにより、万が一の踏み間違いによる衝突の可能性を、より高いレベルで防ぐことができるようになりました。
ペダルの踏み間違い事故が社会問題となる中、このブレーキ制御の追加は、後期型を選ぶ大きな安心材料の一つとなります。
ホンダセンシングの歩行者検知機能 前期型・後期型で異なる性能差
改めて、歩行者検知機能の違いを整理しておきましょう。
- 前期型: 昼間の歩行者に対して作動する衝突軽減ブレーキ。
- 後期型: 夜間の歩行者に対しても作動するように性能が向上した衝突軽減ブレーキ。
警察庁のデータによると、歩行者が死亡する交通事故は、昼間よりも夜間に多く発生する傾向があります。
特に、塾や仕事からの帰宅時間帯など、暗くなってから運転する機会は意外と多いものです。
後期型のホンダセンシングは、こうした夜間のリスクに対して、より高いレベルの安全を提供してくれます。
もちろん、システムに頼り切ることはできませんが、「見えにくい」状況でドライバーをサポートしてくれる機能が備わっていることは、精神的な安心感にも繋がります。
ご自身の運転する時間帯や環境を考えたときに、この「夜間歩行者検知」機能が必要かどうかは、モデル選びの重要な判断基準になるでしょう。
走行性能と燃費性能は?前期JF3と後期JF3の実際の比較データを紹介

ホンダ・N-BOX(2代目)、N-BOXカスタム(2代目)公式
毎日乗るクルマだから、走りや燃費も気になるところです。N-BOXカスタムJF3は、前期型と後期型でエンジンやプラットフォームに変更はないため、基本的な走行性能やカタログ燃費に大きな差はありません。
WLTCモードカタログ燃費(FF車)
型式 | エンジンタイプ | WLTCモードカタログ燃費(FF車) |
---|---|---|
前期型 | NAエンジン | 21.8 km/L |
前期型 | ターボエンジン | 20.2 km/L |
後期型 | NAエンジン | 21.2 km/L |
後期型 | ターボエンジン | 20.3 km/L |
このように、数値上はほぼ互角です。
しかし、一部のユーザーからは「後期型の方が走りがスムーズになった」という声も聞かれます。
果たして、実際のフィーリングに違いはあるのでしょうか?
次からは、運転フィーリングや実燃費、そしてターボとNA(ノンターボ)モデルの性能差について、より詳しく検証していきます。
走行時の運転フィーリング、燃費性能の実際の差を検証
走行フィーリングの違いについてですが、後期型ではCVT(無段変速機)の制御が最適化されたと言われています。
これにより、特に発進時や加速時のアクセル操作に対する反応がよりリニア(素直)になり、スムーズな走りを実現している可能性があります。
劇的な変化ではありませんが、前期型で感じられた、発進時に少しギクシャクするような感覚が、後期型では軽減され、より洗練された乗り味になっていると感じる方がいるかもしれません。
これは、街中でのストップ&ゴーが多い日本の交通環境において、運転の快適性や疲労軽減に繋がる改善点です。
燃費性能については、カタログスペック上は大きな差はありません。
実燃費も、運転スタイルや道路状況によって大きく左右されるため、前期型と後期型で明確な差があるとは言いにくいのが現状です。
どちらのモデルを選んでも、N-BOXの優れた燃費性能の恩恵を受けることができるでしょう。
ターボ搭載モデルと標準エンジンモデル 前期後期の性能差は?
N-BOXカスタムには、標準のNA(ナチュラルアスピレーション)エンジンと、よりパワフルなターボエンジンがラインナップされています。
この選択は、前期・後期を問わず、N-BOX選びの大きなポイントです。
NA(標準)エンジン
- おすすめな人: 主に街乗りが中心で、多人数乗車や高速道路の利用頻度が低い方。
- 特徴: 日常使いには十分なパワーを持ち、燃費性能に優れています。車両価格もターボモデルより安価です。前期・後期での性能差はほとんど感じられないでしょう。
ターボエンジン
- おすすめな人: 大人4人で乗る機会が多い、坂道や高速道路を頻繁に利用する、キビキビとした力強い走りが好きな方。
- 特徴: 排気量が小さい軽自動車とは思えないほど、余裕のある加速性能が魅力です。アクセルを深く踏み込まなくてもスムーズに合流や追い越しができ、長距離運転でも疲れにくいのがメリットです。
前期型と後期型での性能差については、ターボモデルでもCVT制御の最適化による乗り味の洗練が期待できますが、NAモデル以上にその差は体感しにくいかもしれません。
それよりも重要なのは、後期型のターボモデルには「パドルシフト」が標準装備されている点です(前期型は標準装備)。
ステアリングにあるレバーでマニュアル車のようなシフトチェンジ操作が楽しめ、エンジンブレーキを積極的に使いたい下り坂などで重宝します。
走りの楽しさを重視するなら、ターボモデルは魅力的な選択肢です。
中古車市場でのJF3前期・後期型の価格差・おすすめ購入ポイント

軽自動車&バイクのある暮らし・イメージ
ここまで性能や装備の違いを見てきましたが、最終的に重要になるのが「価格」です。
N-BOXカスタムJF3は非常に人気が高く、中古車市場でも高値で安定している傾向にあります。
当然ながら、年式が新しく装備も充実している後期型の方が、前期型よりも高価です。
具体的な価格差は、年式、走行距離、グレード、車両の状態で大きく変動しますが、おおよその目安としては20万円~40万円程度の価格差があると考えておくと良いでしょう。
おおよその中古車価格帯の目安(2025年6月現在)
- 前期型 (2017年~2020年): 約120万円 ~ 180万円
- 後期型 (2020年~2023年): 約150万円 ~ 220万円
この価格差をどう捉えるかが、購入の分かれ道になります。
前期型のおすすめ購入ポイント
最大の魅力はコストパフォーマンスの高さです。後期型との価格差を考えれば、非常に買い得感があります。
基本的な広さや使い勝手、走行性能は後期型と遜色ありません。ホンダセンシングも標準装備されているため、基本的な安全性も確保されています。
「最新のデザインや装備にはこだわらない」
「少しでも安く、質の良いN-BOXカスタムを手に入れたい」
という方には、前期型が断然おすすめです。
後期型のおすすめ購入ポイント
価格は高くなりますが、それに見合うだけの満足感と安心感が得られます。
洗練された内外装デザイン、流れるウインカーの先進性、そして何より進化したホンダセンシングによる高い安全性は、大きな魅力です。
特に「夜間歩行者検知」や「後方ブレーキ制御付き誤発進抑制機能」、「後方4センサー」は、日々の運転に大きな安心をもたらしてくれます。
「こっちのデザインが好き」
「安全には最大限こだわりたい」
「渋滞時の運転を楽にしたい(オートブレーキホールド)」
という方には、価格差を払ってでも後期型を選ぶ価値は十分にあります。
結局どっちがおすすめ?N-BOXカスタムJF3 前期・後期選び方まとめ

軽自動車&バイクのある暮らし・イメージ
さて、ここまでN-BOXカスタムJF3の前期型と後期型の違いを詳しく比較してきました。
最後に、これまでの情報を踏まえて「結局どっちを選べば良いのか?」をまとめます。
どちらのモデルも軽自動車トップクラスの実力を持っていることは間違いありません。
その上で、あなたの価値観や使い方にどちらがよりフィットするかが重要です。
- 価格を最優先し、コストパフォーマンスを求めるなら「前期型」
- 最新のデザインと、より高い安全性能・快適性を求めるなら「後期型」
これが、今回の結論です。
もう少し具体的に、あなたにおすすめのモデルを診断してみましょう。
こんなあなたには「前期型」がおすすめ!
- とにかく購入費用を抑えたい
- スッキリしたフロントデザインの方が好みだ
- 最新の装備よりも、基本的な性能と広さを重視する
- 夜間に運転する機会はあまりない
- オートブレーキホールド機能はなくても気にならない
こんなあなたには「後期型」がおすすめ!
- 高級感のあるデザイン、流れるウインカーに魅力を感じる
- 予算には少し余裕がある
- 家族を乗せるので、安全性能は妥協したくない
- 夜間や駐車時の運転に、少し不安がある
- 渋滞や信号待ちのストレスを減らしたい
【今回のまとめ】N-BOXカスタム JF3 前期と後期の違い
- モデル期間: 前期型は2017年9月~、後期型は2020年12月~
- 外装: 後期型はグリルが大型化し、シーケンシャルウインカーを採用。より高級感のある顔つきに。
- 内装: 後期型はコンビシートや落ち着いた加飾で質感が向上。
- 安全装備: 後期型はホンダセンシングが進化。「夜間歩行者検知」や「後方ブレーキ制御」に対応。後方センサーも2個→4個に増え、駐車がより安心に。
- 快適装備: 後期型は「オートブレーキホールド」が標準装備になり、渋滞時の疲労を軽減。
- 価格: 後期型の方が20~40万円ほど高価な傾向。
- 選び方: コスパ重視なら前期型、デザインと安全・快適性を重視するなら後期型がおすすめ。
最終的にどちらを選ぶかは、あなた次第です。
ぜひ、この記事を参考に、中古車販売店で実際に前期型と後期型を見比べて、触れて、試乗してみてください。
きっと、あなたにとって最高のパートナーとなる一台が見つかるはずです。